■ 法人化のメニューは株式会社だけではない

1.個人事業と比較した会社のメリットは

(1)会社のほうが対外的信用は上です。

@ 取引先やお客様への信用は上ですので取引や販売の拡大が望めます。
A 資金調達がしやすくなります。・・・金融機関からの融資や自治体からの助成金が受けやすくなりますし、増資がしやすくなります。
B 従業員が雇いやすくなります。・・・社会保険が適用になり、イメージアップが図れます。
C 事務所や店舗が借りやすくなります。・・・不動産賃貸借契約がしやすくなります。
D ネットのショッピングモールへ出店がしやすくなります。

(2)事業承継がやりやすく相続対策になります。

@ 社長が亡くなっても会社の事業承継は社長の変更のみです。
A 会社の財産は相続の対象外で相続税はかかりませんし、事業運営は継続できます。
個人事業では事業主が亡くなった場合銀行口座は凍結され事業運営に支障をきたします。
また、事業財産は相続人が引き継ぐことになり、相続税の対象にもなります。
B 事業の買収や売却がしやすくなります。

(3)節税対策ができます。

@ 個人の所得税は最高40%、会社の法人税は最高30%です。
資本金1億円以下で法人所得800万円までが22%、800万円を超える部分は30%です。
A 決算日の決め方により資本金1000万円未満で設立初年度の消費税が節税できます。
B 青色欠損繰越控除が個人事業は3年、会社は7年で会社が有利です。
C 経費計上が個人事業より多く出来ます。
社長に給与(役員報酬)と退職金が払えます・・・家族給与には制限があります。
社長や家族従業員の生命保険料が経費に計上できます。
住宅が賃貸なら会社契約で役員社宅に、新規購入は会社が購入して家賃の個人負担ができます。

(4)そのほかのメリット

@ 個人の財産と会社の財産が区分されます。
A 会社では、会社名義のため個人の財産関係に影響は出ません。
個人事業では、事業用の預金・不動産や債権債務などすべてが相続財産となり遺産分割や相続税の対象になります。
B 個人財産が守れます。
事業が行き詰った時、個人事業は無限責任ですが会社は出資の範囲の株主有限責任です、
ただし個人保証や個人の不動産担保がある場合は別です。
C 社長も加入できる社会保険(健康保険・厚生年金)のメリットがあります。
個人事業では従業員が常時5人以上で、一部の業種を除き強制加入になりますが事業主と事業専従者は加入できません。
会社は人数に関係なく社会保険は強制加入です。
       保険料は会社と社員が折半となり会社負担分は経費計上ができて社長も加入でき
       ます。
健康保険・・・病気やケガの傷病手当金が最高1年半支給されます。
       産前産後の欠勤で98日間給与の60%支給され、育児期間中の保険料が免除され
       ます。
厚生年金・・・給与見合いの保険料と将来給与に比例した年金が支給されます。

2.個人事業と比較して会社のデメリットもあります。

(1)手間と時間と費用など負担が増えるものがあります。

@ 会社設立登記の手続と費用が必要になります。
A 定款(会社の基本ルール)や登記内容を変更する時に手続と費用がかかります。
B 青色申告は必ず複式簿記に・・・個人事業で青色でなかった場合は会計記帳をより厳密にし
               ます。
C 社会保険・労働保険の手続きと保険料負担があります。

(2)節税できないもの

@ 法人住民税の均等割りは、決算が赤字でも最低7万円です。
(資本金1000万円未満、従業員50人以下の場合)
A 事業税の節税効果はありませんが違いは
  個人事業税が業種により3〜5%
  法人事業税は400万円以下で5%、400万円超から800万円以下で7.3%、800万円超で9.6%
B 交際費の経費計上に制限あり・・・資本金1億円以下で400万円まで90%を経費計上できます
                が、400万円以上は経費になりません、ただし1人5,000円
                以下は経費にできます。

ページトップへ